大会ガイドライン 【大会は選手を育成する重要な機会である】~プレーヤーズファースト~

JFAより発信されています。
【はじめに】
◎ポイント
試合、大会は育成の大きな柱の一つ。
健康・安全の観点に加え、育成、サッカーの習得の観点からガイドラインを提示する。

サッカー協会に登録している全てのチーム・選手がJFA主催の大会に出場できる環境をつくる。
趣旨・意図が重要であり、そのためのローカルルールの適用は47FAユースダイレクターとの協議のもとで実施可能。

 ユース年代において、試合、大会は、育成に大きな役割を果たします。
選手を育てるのは、トレーニングと試合であり、よりよい育成のためには、その両方の環境が育成に理想的であることが大切です。

そういった意味で、大会が選手を育てると言っても過言ではありません。
大会のあり方は、育成に大きな影響を及ぼします。

 ユース年代の大会に関し、ユース育成における技術的観点から、すなわち、長期的視野に立った育成の過程における技術の効果的習得の観点と、選手の成長における安全・健康の観点から、大会ガイドラインを作成しました。

国内のユース年代の大会は、休みの期間を利用して集中開催することが多いために、どうしても連戦が多く、理想的な条件でなく開催されていることが多くあります。

それは現状としてあるということを踏まえた上で、理想的な形である週1回程度の試合の場合と、実際にどうしてもありうる連戦の場合との、両方のガイドラインを提示することとしました。

これは基本的に、あくまでも週に1回程度の単発の試合の場合と連戦の場合という意味であり、「トーナメントとリーグ戦」という形式の区別のみから考えているものではありません。

つまり、リーグ戦形式であっても連続して行われたり同日に続けて行われたりするのであれば、それは連戦ということです。

また、連戦の中でも季節や天候、また連戦の試合数等により条件は異なることと思われますが、趣旨や優先順位を理解した上で、調整を考えてください。

単にガイドラインを示すのみではなく、この解説を示すのは、ガイドラインの意図、狙いをご理解いただきたいからです。

特にユースの大会では、さまざまな状況があります。
その中で判断をする際には、「プレーヤーズファースト」の精神のもと、ガイドラインの趣旨、意図に立ち返ってご判断いただきたいと思います。

 年代に応じた最適な育成を目指すためのガイドラインです。
そのことをぜひ忘れずにそれぞれのケースでご判断をお願いします。
趣旨に即するためには、地区大会等では必ずしも全国大会の規定通りではなく、ローカルルールの適用が必要になる場合もあります。
その際には47FAユースダイレクターとの協議の上でローカルルールを適用してください。

■全員が関わることのできるゲーム形式
 人数に関して
◎ポイント
8人制も11人制も同じサッカーである。
11人制でなければサッカーではない、という考え方から脱却する時期に来ている。

すべては子どものため。
子どもがサッカーをより楽しむことができ、将来により良いサッカー選手になるための準備をするために適した形を選択すべき。

一人ひとりのボールタッチ数、また日本の課題であるゴール前の状況の発生頻度、全員が常にプレーに関わる、という観点から、U-12以下での8人制の推奨。11人制開始年齢は12歳と考える。U-10以下は好ましくない。

画像

同じピッチサイズで、
11対11=22人・8対8×2コート=32人・5対5×4=40人

画像

8人制、11人制の比較資料の提示(ボールタッチ数、ゴール前のプレー回数)

8人制も11人制も同じサッカーです。
「11人制でなければサッカーではない」という考え方から脱却する時期に来ています。
プレーヤーズファーストの精神のもと、一人ひとりの子どもがサッカーをより楽しむことができ、また将来に向けより良いサッカー選手になるための準備をするために適した形を選択すべきです。

将来に向けての準備時期である育成段階では、決められた形の中の決められた役割分担を徹底することで勝利を目指すことよりも、技術を高め、サッカー理解を深めることにより、サッカーの局面を解決する力をつけさせていくことが重要です。

日本サッカーの中・長期的課題にアプローチするためには、育成年代で、全員が常にプレーに関わり、また、シュート場面が多く起こる中での攻防を経験させることが非常に重要です。

【キッズ年代 】
キッズ年代は、参加者の人数に応じて、柔軟に設定します。
動かずに待っていることがなるべくないように、皆が楽しめるようにしましょう。
人数も必ずしも同数である必要はありません。

U-8では、サッカーの基本形ともいえる4対4を積極的に活用してください。
全員が常に関わることができ、サッカーで起こるあらゆる状況をシンプルな形で頻繁に経験することができます。

U-10であれば、スキルの習得のためにも、1人1人がプレーに深く多く関わることができるように、4対4、8対8等のスモールサイドゲームを推奨します。

さまざまなテーマを設定しオーガナイズを変えた4対4の活用も有効です。
さまざまな状況を経験させることができます。

キッズ年代では、ボールに関わる回数が多く、全員がプレーに関わり楽しむことが目的です。
したがって、11人制は適切ではありません。
大勢でやる場合もボールを増やす等の工夫をし、十分にボールに関われるようにしましょう。

【ユース年代 】
U-12では、スキルのより効果的な習得のために、8対8を推奨します。
一人ひとりがボールにさわる回数、直接プレーに関わる回数を増やすことが、スキルの向上に重要です。

また、全員が常に全ての攻守に積極的に関わり、さらに日本の課題であるゴール前の攻防のプレーを高めるため、その意味でも、ゴール前の攻防が数多く出る8対8を推奨します。(データ参照)

8対8と11対11は両方ともサッカーです。
分けて考える必要はありません。

チーム戦術や固定的な役割分担で勝利を目指すのではなく、あくまでも良いサッカー選手になるための準備と考えれば、どちらの形も同じサッカーです。

子ども達の成長にとって効果の高いものを選択すべきです。
 若年層には人数とピッチサイズを減らしたゲームが適しており、11人制の開始時期は12歳以降と考えます。
U-10では育成の観点から望ましくありません。

U-13であっても8対8の活用はスキルや個人戦術、グループ戦術の習得の面から意義があります。

U-14からは体力的にも向上してくるので、大人のサッカーに向けてのステップとして、11人制を行っていきます。
しかし、スモールサイドゲームはサッカーの習得に非常に有意義であることから、トレーニングやフェスティバル等さまざまな設定での積極的活用を奨励します。

【交代に関して 】
◎ポイント
全員が良いフットボーラーになるため経験をさせる。
特にU-12以下は誰もが大きな可能性を秘めているので、大勢の選手に多くの機会を与えることが大切。

■海外の事例の引用(2004年U-12指導指針より)
 育成では、全員が良いフットボーラーになるための準備であり、試合はそのための経験を積ませる貴重な場です。特にU-12以下は、誰もが大きな可能性を秘めているので、大勢の選手に多くの機会を与えることが大切です。

子どもの健康・安全の面からも、育成の面からも、限られた人数ばかりにプレーさせるのではなく、日頃のトレーニングで多くの選手の力を伸ばし、試合では多くの選手ができるだけたくさんの経験をできるようにすべきです。
 指導者が育成のフィロソフィーをしっかりと持ち、試合という機会を有効に活用してください。

【キッズ年代】
キッズ年代に関しては、身体的に無理のない範囲で、大勢がゲームに参加して楽しめるようにします。
休んで待っている時間が極力できないように、「なるべくたくさんが参加」し、充分に動けるようにすることが趣旨となります。

【ユース年代】
U-12では、なるべく大勢の選手が実際にプレーできるように、ピリオド制の導入も推奨します。ピリオド制の場合は、多くの選手がたくさんプレーをすることが趣旨となります。

そのためには、1チームの試合登録選手数が出場選手数の2倍の場合、1ピリオドと2ピリオドで全員の交代、3ピリオドは自由等、多くの選手を出場させる規定を設けることが望ましいです(本来であれば規定で縛るのではなく、指導者のフィロソフィーとして多くの選手を出場させることを望みます)。

なるべく多くの選手を実際にプレーさせるという趣旨で、チビリンピック8人制サッカーでは、16人の登録、第1ピリオドと第2ピリオドで全交代という規定を採用しています。

あるいは、チーム登録の人数を少なくして、1人のプレー時間が試合時間全体の2/3になることを目標とします。
そのためには複数チームの参加も推奨します。

 あくまでも重要なのは規定そのものではなく、趣旨、狙いです。
特にユース年代では、「プレーヤーズファースト」、一人ひとりのプレーヤーの育成の観点から、多くの選手が十分にプレー機会を得る、ということが重要であり、各大会規定はその考えに基づいて決定し運用してください。

▼U-14までは、交代自由とし、身体的にも負担を避け、また大勢が実際にピッチ上に出てプレーできることを奨励します。それに伴い、登録人数を設定することが望ましいです。人数が多いチームに関しては大会規定として同一チームから複数チームの参加も積極的に検討していただきたいと思います。

▼U-15以降は大人のサッカーに近づいていくということで、交代、登録人数に制限を設け、その条件の中で闘うサッカーに入っていきます。

▼U-16では大人のサッカーあるいは世界の大会での規定に合わせていきます。

【全てのポジションを経験】 ~11人全員がフットボーラー~
◎ポイント
ポジションは早期に固定せず、U-14まではさまざまな経験をさせる。 現代サッカーの傾向として、GKである前に優れたフットボーラーであることがますます重要になってきている。フィールドプレー、ゲーム理解を高めるためにも、フィールドプレーの経験が重要。
⇒ FPにGK、GKにFPを経験させる。

これを実現するための、ユニフォーム規定の柔軟な適用。
 早期にポジションを固定せずさまざまに経験させることは、将来に向けてサッカーを学ぶ上で非常に意味のあることです。それはフィールドばかりでなく、GKも同様です。現代サッカーでは、GKも含め、「11人のフットボーラー」が、どこのポジションで流れの中でどのゾーンでプレーしようとも、やるべきプレーができる技術とゲーム理解をもっていることが重要です。

 特にU-14まではさまざまな経験をさせることが重要です。
特定の選手に特定の役割を固定してそれを遂行させることで勝利を目指すのではなく、さまざまな経験を積むことで将来に向けてサッカーを学ばせ、力を伸ばしていくことが大切です。
適性を見つけ、将来的に個性を輝かせる準備のためにも、ユース年代ではさまざまな経験をさせましょう。

【GKに関して 】
<キッズ年代 >
U-8程度までであれば、GKを固定せず、プレーヤーが状況に応じてゲームの中で自由にゴールを守るという形をとります。身体を思い切り動かしたい年代であることから、1人のプレーヤーがゴール前に立ち止まって待っていなくてはならない状況は避けます。

U-10~U-12年代までは、ゲームの中でたくさんのこどもたちが交代でGKを経験できるようにしましょう。
ボールを手で扱う練習は、全身コーディネーションのトレーニングとして、全員に経験させましょう。

<ユース年代 >
現代サッカーでは、GKのフィールドプレー能力がますます重要になってきていることから、GKが十分にフィールドプレーを経験していることが重要です。特別なポジションとしてではなく、「手が使えるフィールドプレーヤー」ととらえることが重要になってきています。同じサッカー選手としての技術・戦術理解が必要です。

また、低い年齢であれば、ポジションを固定せず、多くの子ども達にGKを経験させ、その中で、GKの楽しさの発見、適性や可能性の発見の機会を与えることを奨励します。また、そのことは、FP、GK双方のゲーム理解にもつながります。

ゴールデンエイジのうちに技術をしっかりと身につけておくことは、GKとしてプレーするうえでも、また、場合によって後からFPに転向することがあっても、重要なこととなります。

また、サッカー理解を深めるためにもFPにGK、GKにFPを経験させることを推奨します。
一般的に、GKはポジションが固定されがちです。

また、1つしかないポジションであり、控えのGKが経験を積みにくい面があります。
したがって、U-12に関しては、3ピリオド制の場合、GKが2人いたら両方とも出場させるようにします。
また、前・後半制の場合にも、GKをローテーションさせましょう。
3以上のピリオド制の場合、GKにも1ピリオドはFPをさせましょう。

 これを実現するためには、ユニフォームに関し、FPとの判別を明らかにする目的でビブスの使用等で十分であり、GKをプレーする上で安全な装備さえなされれば、ユニフォームの規定は柔軟な適応で可とします。

【体力に応じたピッチサイズと時間 】
ピッチサイズに関して

◎ポイント
多くの人数が楽しめることを優先する。
技術、戦術の習得に適したサイズを考える。
フルピッチの固定観念からの脱却
ピッチサイズに関しては、子どもの体力面(走力、キック力等)に適したサイズ、またそれに伴い技術・戦術の習得に適したサイズを考えることが重要です。

人数の考え方と同様、フルピッチでのサッカーのみがサッカーであるわけではありません。
子ども達が十分に楽しむことができ、全員が常にプレーに関わり、状況に応じた技術・戦術の習得に適したサイズを選択すべきです。

<キッズ年代 >
キッズ年代に関しては、場に応じて大勢が関われるように工夫します。
こうでなければいけない、というよりも、使える場に応じて柔軟に対応することが第一です。
ただし、広くなりすぎるとこどもに負担になります。せまくてもかまいませんが、広すぎにならないようにしましょう。

<ユース年代>
U-12までは体力面(走力・キック力等)その他の要素を考慮し、正規のピッチよりも小さいピッチで、負担無く、また全員が常にプレーに関われることを重視します。

広すぎてもスペースをもてあまし、キック力を越える距離を観てプレーすることは難しく、有効に幅と厚みを持ってプレーすることができません。まずは体力面に応じた距離の中のスペースを有効に使ってプレーすることが先です。

12歳から11人制の導入が始まりますが、U-12までは11人制の場合は少年用スモールピッチで行います。

少年用ピッチは狭いとの意見もありますが、この年代の全国レベルの大会を見ても、少年用ピッチをフルに活用してゲームを行っているチームは多くはありません。

成長の個人差が大きな時期ではありますが、少年用ピッチで行うことが望ましいと考えます。

8人制の場合はハーフピッチで行います。
距離の上で、この年代でもピッチ全体を有効に使うことができ、全員が常に攻守に積極的に関わることができます。また、ゴール前の攻防が出やすいという大きなメリットがあります。

また、ピッチの確保が簡単ではない中、一つのピッチで2面同時並行で行うことができ、オーガナイズ上の面でもメリットがあります。

U-13、14に関しても、プレッシャーの中でのスキルの発揮を効果的に習得するために、スモールピッチを活用することも考えられます(例:AFCU-13/14フェスティバルでは80×60mのピッチで、意図的にプレッシャーの高い状況を創出)。意図を持って効果的に活用してください。
U-14からは、フルピッチでのゲームに慣れていくようにします。

【試合時間に関して 】
<キッズ年代>
U-6の場合、1人のプレー時間が15-30分。
全員が試合時間の100%プレーでき、待ち時間がないようにすることを目標にします。

U-8では1人が合計20-45分。参加者には最低でも20分は保障できることを目標にします。

U-10では1人が合計30-60分。参加者には最低でも30分は保障できることを目標にします。

キッズ年代U-10の場合、フェスティバルは半日程度とします。
試合数は3試合まで、1人の出場時間は試合時間の最大2/.3までとします。
「全員がたくさんプレーすること」を重視してください。

<ユース年代>
U-12年代の場合、15-20分×2としますが、同日2試合の場合は、1試合15分×2、1人のプレー時間は合計45分までとします。

U-15の場合は、35-40分×2としますが、同日2試合の場合は、1試合30分×2、1人のプレー時間は合計90分までとします。

連戦の場合はU-15で30分×2としています。
またU-17、世界大会を目指す場合に15歳でアジアの1次予選を90分ゲームで中1日で闘います。

そのようにこの年代で45分×2で闘うことになることも踏まえ、そのような経験を公式戦でまったくつめないことも問題として指摘されています。
大会の決勝戦等では場合によっては45分ハーフの導入も検討していただきたいと思います。

U-16の場合は、リーグ戦では40-45分×2。連戦の場合は35分×2とします。

U-18の場合は、リーグ戦では45分×2。連戦の場合は40分×2とします。

【夏季大会に関して】
<ユース年代 >
大会は夏休みに開催されることが多く、夏季の暑熱下の環境で行われることが多いです。
それについての考え方を以下に示します。

可能な限り、日中の暑い時間帯を避けることが望ましいです。
照明設備の問題はありますが、ナイトゲームの積極的活用も検討してください。

選手の健康と安全を第一に考え、ユース年代の大会では、従来どおり飲水タイムは必要に応じてとるようにします。
ただし、飲水タイムに頼るのではなく、プレー中の飲水については、日頃から指導し、習慣をつけさせる必要があります。実際に、タイミング良く飲水をすることがうまくできない選手が多く見受けられます。

この点についても、サッカーの指導の一環として、日ごろから各チームでしっかりと指導していただきたいと思います。

【たくましい選手の育成 】
レフェリング/フェアプレーの推奨
◎ポイント
自立したたくましい選手の育成。
そのために技術・審判の協調と双方の努力、サッカー理解が必要。
「スピーディーでフェアでタフなゲーム」をめざす。
「ささいなファール」は「ファール」、激しくてもフェアなコンタクトはノーファール。

ファールであってもプレーを続ける意志があれば、アドバンテージの適正かつ積極的な活用
選手はプレーに集中する。指導者からの働きかけが重要。

<フェアプレーの推奨>
キッズ年代では1人制審判を推奨します。
ゲームを1人で審判することによって、フェアプレー精神を育むことを狙いとします。
1人の審判がすべてを見て判断することはできないというのがこの制度の前提です。

互いの了解で判定しゲームを進めていく、というのがスポーツの原点です。
そしてそれによって、プレーヤーばかりでなく審判、指導者や保護者のサッカーに関わる人々が互いに尊重し合い、フェアプレーの意識の向上を図ります。

キッズ年代の試合やユース年代では47FAリーグ戦等においても、ぜひ1人制審判にトライしてみてください。

 また、U-12まではグリーンカードの積極的活用を推奨します。
グリーンカードに関しては、レフェリーが試合中に使用するばかりでなく、日常的にさまざまな場で積極的に活用していただきたいと思います。

【たくましい選手の育成 】
 世界トップ10を目指し、世界で闘うことのできる選手育成のために、自立したたくましい選手を育成していかなくてはなりません。それには、技術と審判の協調、そして双方の努力が必要です。

双方がサッカーを十分に理解し、互いに「スピーディーで、フェアで、タフなゲーム」を目指していくことが重要です。

日本人に多いプレーとして、攻守とも少しの接触ですぐに倒れ、審判の方を見てファウルを要求してしまう、また、ヘディングの競り合いの前に手を使って自分をかばったり相手を探したりしてしまう、1対1の球際で身体の重心を移動せずに手で相手につかみかかってしまう、といったプレーが見られます。

バランスよくボールを保持し積極的に仕掛けていく、また守備でも積極的にボールを奪いに行く。
倒れてもすぐに起き上がり次のプレーを続けることができる、そういったプレーヤーを育てていく必要があります。

「ささいなファールを見逃してほしい」、と言っているわけではなく、ささいであってもファールはファールであり、反対に、激しくても正当なコンタクトは正当なプレーです。

正当なコンタクトを指導する一方で、ファールであってもプレーを続ける意志があれば、ゲームの流れやプレーヤーの意図を読み、アドバンテージを適正かつ積極的に採用していただきたいということです。

そのためには、技術サイドとしては、ルールを正しく知り、日ごろの指導で、正しいコンタクトスキルを習得させ、コンタクトプレーで負けないようにすること、ファールをしないでボールを奪うこと、またプレーに集中し、プレーを簡単にやめない選手を育成するよう働きかけをしていく必要があります。

また、ベンチにおいても、選手の自立したたくましいプレーを決して阻害しないような態度を示すべきです。
一方審判サイドとしては、プレーの流れを重視し、フェアプレーの基にプレーヤーのプレーの意図を読み、両チームの選手に思い切りプレーをさせるようにしていっていただきたいと思います。

我々指導者、審判は、選手の未来に触れています。
大人はさまざまな面で、選手に大きな影響を与えます。

我々大人がサッカーの理解度を深め、サッカーというスポーツの「こころ」を知る努力をし、自立したたくましい選手を育成していきたいと考えます。

【大会が選手、指導者を育てる】
リーグ戦の創出、リーグ戦文化の醸成・定着
◎ポイント
△長期にわたる、能力別リーグ戦の創出。
△ M-T-M。
△トレーニングとゲームによる選手の育成。
△課題へのトライ。
△指導者のスキルアップ(分析、計画、トレーニング等 )。
△リスクにトライ
△長期にわたるモチベーション
△メンタリティー
△カレンダーの整理
△運営の簡素化

大会のあり方が育成に大きな影響を与えるといった意味では、リーグ戦は非常に大きな要素となります。

現在、長期にわたる、能力別リーグ戦の創出に向けて、各地域で努力しています。

それは、1回戦で負けて終わりではなく、選手にとっては長期にわたるモチベーションとなること。

指導者にとっては、M-T-Mで、試合で日頃のトレーニングの成果を確認し、その結果を分析してトレーニングを重ねまた次の試合に臨むというサイクルの中で、課題克服にトライし、一つ一つ取り組み積み重ねていくことができるという面があります。

それは、選手ばかりでなく、指導者が分析、計画、トレーニングと言ったサイクルを重ねていくことで、指導者自身がスキルアップしていくことにつながります。

刹那的な勝利を目指すあまりリスクを避ける闘いになるのではなく、試合のチャンスが続くため、課題の克服に向けリスクにトライしやすくなります。このことは、リーグ戦が推奨される理由の中でも大きい要素です。

負けて終わって次の機会が巡ってこないと、負けてしまった試合での課題や反省がリセットされてしまい、積み上げていくことがなかなかできない現状もあります。

長期にわたるリーグ戦の創出し、定着させていくことが必要です。
 もう1点として、能力別という要素が挙げられます。大量得点差の試合から成果や課題を見出すことは難しく、育成の観点からはあまり意味のあるものとは言えません。

トップばかりでなく、2部、3部までが含まれる、一つの大きなピラミッドを構築して、拮抗した実力のチーム同士で試合を重ねる環境をつくることで、誰もが実力に応じて充実したサッカーの経験を積む環境が、育成に大きな意味があると考えます。複数チームの参加も含め、登録している全てのチームの全ての選手に、有意義な経験の積める環境をつくることが重要です。

リーグ戦はトップの選手を鍛える強化の場だけではなく、全ての選手に同じゲーム数が確保されている普及の場である意義が大きいと言えます。

勝ち続けること、負け続けること等さまざまな状況の中で、トレーニングを積んで試合を重ねていくことで、技術・戦術・メンタル面でも力がついていくはずです。

 リーグ戦を創出していく上では、物理的にもさまざまな負担、障害があることは確かですが、運営の簡素化やさまざまな工夫により、克服していくことができるはずです。

スケジュールの過密がよく指摘されますが、現在のカレンダーを思いきって整理し、現状の試合を統廃合すること、リーグ戦とカップ戦を効果的に組み合わせること等を検討することで、可能性を探ることができます。

年間スケジュールの中でうまく配置することにより、種別の移行の際に大きなプランクができず、連続性を持ってサッカーを行う環境が創出されることが可能となると思います。

【おわりに 大会ガイドラインはプレーヤーのためのもの】
繰り返しになりますが、ガイドラインで重要なのは形ではなく意図、狙いです。

ユース育成の観点からは、意図、狙いに基づいて、柔軟な判断をしていただくことが必要です。

長期的な育成の過程の中で、多くの子どもたちが十分にプレーをし楽しむ機会を得ること、安全であること、その上で技術・戦術等を適切に伸ばすことができる環境、設定を与えることを目指しています。

 日頃のトレーニングで課題克服へのトライを積み重ね、サッカーのさまざまな局面を自分達自身で判断し解決をする力をつけさせた上で、そのやってきたことの成果と新たな課題を確認する場として、指導者の適切な働きかけで、試合・大会を有効に活用してください。

プレーヤーズファースト。

常にこれを判断のよりどころとし、年代に応じた適切な試合でプレーヤーを伸ばしていきましょう。

JFAより 

私自身、教育リーグの大切さを、上手く伝えられず… でも、明らかに変えるべき時にきているのではないのでしょうか?
日本サッカーが文化として根付くために なべ


追記
太宰府市の現D中学校サッカー部監督のM.K先生(専門は剣道=私の父の出身・福岡市立FS高校)は、常にスポーツを文化として根付くことを良く理解されている先生です。
とても生徒から慕われる、魅力的な先生です。
その先生は、専門はサッカーでは、ありません。
でも、子ども達の健全育成について、良く熟知された先生だと私は、尊敬しています。

私が、指導で悩み、相談させていただく中で、いつも言われた言葉は、
「指導で悩んだら、子どもの立場(目線)に帰りましょう」でした。
「プレーヤーズ・ファースト」

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