「プレーヤーズファースト」
今、日本ではジュニア世代に対する指導の在り方が、大きな変化を迎えている。
かつてスポーツの指導と言えば、指導者と子どもの主従関係、根性論や体罰などがまかり通っていたが、
時は流れ、世の中の価値基準が変わり、それらは過去のものとなった。
現在、育成の現場に浸透しつつあるのが「プレーヤーズファースト」という考え方だ。
「プレーヤーズファースト」とは、勝利至上主義に囚われず、選手=子どもたちの将来を考えながら、
競技者・人間として成長できる環境を、指導者をはじめとする大人たちが整え、導こうという考え方だ。
決して選手に甘くなる言い訳でもなければ、「選手がやりたいと言うからやらせた」と責任転嫁するための言葉でもない。
選手を一人の人間として尊重し、向き合うことから始まる、指導者と選手の対等な関係を意味する。
ただ、現在の指導者の多くは、自分が子どもの頃に受けた指導と「プレーヤーズファースト」という考え方がかけ離れているため、
選手とどういう距離で向き合えばいいのか悩んでいるようだ。
母国オーストラリアに限らず、日本、イングランドなど世界各地で豊富な指導経験を持つエディー氏は、
選手とどのように向き合っているのだろうか。
「向き合い方や距離の取り方は、選手によって変わってきます。
常にハグをしてほしい選手もいれば、何も必要のない選手もいます。
選手一人一人が何を必要としているのかを見極めて、それぞれに距離感を保つようにしていますね」
選手の個性は十人十色。マニュアル化された方法を全員に同じように当てはめようとしても、
必ずひずみが生じてくる。
一つの方法に固執せず、それぞれの個性を見極め、柔軟に対応していくのがエディー流だ。
失敗した時に訪れる成長のチャンス「失敗するのは非常に重要な道のりです」
それでは、エディー氏が考える指導者に必要な資質とは何だろうか?
「3つあります。まず、知識がないといけません。
そのスポーツ、例えばラグビーをしっかり理解していなければなりません。
そして、熱意も必要です。
例えば、ある練習をする時に、その練習がチームや選手にとって意味があることだと伝えるには熱意がなければできません。
最後に、観察力や洞察力も必要ですね。
選手やスタッフのマネージメントができたり、人間関係を構築したり。
さらに相手が何を必要としているのか、肩を組んだ方がいいのか、お尻を叩いた方がいいのか。
そういったことを見極めるのは、観察力や洞察力です」
エディー氏が指導者に必要だと考える「知識」「熱意」「観察力・洞察力」。
これらが若いうちから備わっている人もいれば、年齢を重ねながら身に付ける人も、
あるいはまったく身につかない人もいる。
「みんな違いますよね」とエディー氏が指摘する通り、指導者もまた千差万別だ。
ラグビー界が誇る世界的名将で、指導者としても高く評価されるエディー氏。
試合中に見せる眼光の鋭さ、そして物事の本質を突く明確な発言などから、
どこにも隙のない完璧なイメージを抱かせるが、若い頃ばかりではなく「今でも失敗していますよ」と笑う。
「失敗は勝つためのプロセスですから、失敗するのは非常に重要な道のりです。
失敗した時に必ず学ぶチャンスが訪れ、そこから前進する。
失敗して、前に進む。この繰り返しです」
だが、東海大学、サントリー、代表チームと日本での指導経験が豊富で日本文化にも明るいエディー氏は、
「失敗して学ぶ」という考え方は日本の社会で受け入れられづらいのでは、と感じているようだ。
指導者に求めたい学び続ける姿勢「これがいい指導者、という終着点はありません」
「日本では『失敗するとおしまいだ』という見方が根強いじゃないですか。
以前は、その傾向がコーチングにも出ていたと思います。
例えば、ある選手が試合でミスをしたら、悪い選手だと決めつけてしまう。
どうやったらいい選手になるかを考えよう、という見方ではありませんでした。
それは変えていかないといけない部分です。
人間が持つ可能性は、本当に無限大だと思うので」
言われたことができない選手は暴言や暴力を浴びる時代もあったが、
そういうことをする旧態依然とした指導者は、今では厳しく非難される。
エディー氏は言う。
「体罰による恐怖は、本当に短い間しか機能しません。
特に今の時代や社会では、恐怖を与えることはいじめになってしまう。
恐怖を与えるコーチングは理想的ではありません」
選手の可能性を最大限に引き出すには、どんな指導をすればいいのか。
過去の遺物とならないように、指導者もまた、学ぶ姿勢を失ってはいけない。
「学び続けることは重要です。
これがいい指導者、という終着点はありません。
いい選手は毎日、どうしたら自分はよりよい選手になれるかを考えています。
『私はできた、できるんだ』と思った時点で、
成長が止まるばかりか、後退するに等しいことになってしまいます」
現状に満足せず、少しでも良くなろうという姿勢を自ら示し、
選手とともに成長できる指導者こそが、あるべき姿なのかもしれない。
THE ANSWER編集部・佐藤 直子
以上 すごく理解しやすい記事でした。
指導者も学びが大切。指導者自身も楽しみながら…
ただ、ゲームのコマのように選手を扱うのが危険だと思う。
ウイニングイレブンのゲーム感覚で選手をとっかえひっかえして、
ゲームで勝つことばかり…??? そうは思いたくないのだが…
選手の未来を預かるということ。
Enjoyサッカーなべ
かつてスポーツの指導と言えば、指導者と子どもの主従関係、根性論や体罰などがまかり通っていたが、
時は流れ、世の中の価値基準が変わり、それらは過去のものとなった。
現在、育成の現場に浸透しつつあるのが「プレーヤーズファースト」という考え方だ。
「プレーヤーズファースト」とは、勝利至上主義に囚われず、選手=子どもたちの将来を考えながら、
競技者・人間として成長できる環境を、指導者をはじめとする大人たちが整え、導こうという考え方だ。
決して選手に甘くなる言い訳でもなければ、「選手がやりたいと言うからやらせた」と責任転嫁するための言葉でもない。
選手を一人の人間として尊重し、向き合うことから始まる、指導者と選手の対等な関係を意味する。
ただ、現在の指導者の多くは、自分が子どもの頃に受けた指導と「プレーヤーズファースト」という考え方がかけ離れているため、
選手とどういう距離で向き合えばいいのか悩んでいるようだ。
母国オーストラリアに限らず、日本、イングランドなど世界各地で豊富な指導経験を持つエディー氏は、
選手とどのように向き合っているのだろうか。
「向き合い方や距離の取り方は、選手によって変わってきます。
常にハグをしてほしい選手もいれば、何も必要のない選手もいます。
選手一人一人が何を必要としているのかを見極めて、それぞれに距離感を保つようにしていますね」
選手の個性は十人十色。マニュアル化された方法を全員に同じように当てはめようとしても、
必ずひずみが生じてくる。
一つの方法に固執せず、それぞれの個性を見極め、柔軟に対応していくのがエディー流だ。
失敗した時に訪れる成長のチャンス「失敗するのは非常に重要な道のりです」
それでは、エディー氏が考える指導者に必要な資質とは何だろうか?
「3つあります。まず、知識がないといけません。
そのスポーツ、例えばラグビーをしっかり理解していなければなりません。
そして、熱意も必要です。
例えば、ある練習をする時に、その練習がチームや選手にとって意味があることだと伝えるには熱意がなければできません。
最後に、観察力や洞察力も必要ですね。
選手やスタッフのマネージメントができたり、人間関係を構築したり。
さらに相手が何を必要としているのか、肩を組んだ方がいいのか、お尻を叩いた方がいいのか。
そういったことを見極めるのは、観察力や洞察力です」
エディー氏が指導者に必要だと考える「知識」「熱意」「観察力・洞察力」。
これらが若いうちから備わっている人もいれば、年齢を重ねながら身に付ける人も、
あるいはまったく身につかない人もいる。
「みんな違いますよね」とエディー氏が指摘する通り、指導者もまた千差万別だ。
ラグビー界が誇る世界的名将で、指導者としても高く評価されるエディー氏。
試合中に見せる眼光の鋭さ、そして物事の本質を突く明確な発言などから、
どこにも隙のない完璧なイメージを抱かせるが、若い頃ばかりではなく「今でも失敗していますよ」と笑う。
「失敗は勝つためのプロセスですから、失敗するのは非常に重要な道のりです。
失敗した時に必ず学ぶチャンスが訪れ、そこから前進する。
失敗して、前に進む。この繰り返しです」
だが、東海大学、サントリー、代表チームと日本での指導経験が豊富で日本文化にも明るいエディー氏は、
「失敗して学ぶ」という考え方は日本の社会で受け入れられづらいのでは、と感じているようだ。
指導者に求めたい学び続ける姿勢「これがいい指導者、という終着点はありません」
「日本では『失敗するとおしまいだ』という見方が根強いじゃないですか。
以前は、その傾向がコーチングにも出ていたと思います。
例えば、ある選手が試合でミスをしたら、悪い選手だと決めつけてしまう。
どうやったらいい選手になるかを考えよう、という見方ではありませんでした。
それは変えていかないといけない部分です。
人間が持つ可能性は、本当に無限大だと思うので」
言われたことができない選手は暴言や暴力を浴びる時代もあったが、
そういうことをする旧態依然とした指導者は、今では厳しく非難される。
エディー氏は言う。
「体罰による恐怖は、本当に短い間しか機能しません。
特に今の時代や社会では、恐怖を与えることはいじめになってしまう。
恐怖を与えるコーチングは理想的ではありません」
選手の可能性を最大限に引き出すには、どんな指導をすればいいのか。
過去の遺物とならないように、指導者もまた、学ぶ姿勢を失ってはいけない。
「学び続けることは重要です。
これがいい指導者、という終着点はありません。
いい選手は毎日、どうしたら自分はよりよい選手になれるかを考えています。
『私はできた、できるんだ』と思った時点で、
成長が止まるばかりか、後退するに等しいことになってしまいます」
現状に満足せず、少しでも良くなろうという姿勢を自ら示し、
選手とともに成長できる指導者こそが、あるべき姿なのかもしれない。
THE ANSWER編集部・佐藤 直子
以上 すごく理解しやすい記事でした。
指導者も学びが大切。指導者自身も楽しみながら…
ただ、ゲームのコマのように選手を扱うのが危険だと思う。
ウイニングイレブンのゲーム感覚で選手をとっかえひっかえして、
ゲームで勝つことばかり…??? そうは思いたくないのだが…
選手の未来を預かるということ。
Enjoyサッカーなべ
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