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<<   作成日時 : 2016/01/25 13:04   >>

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14年前からパントキックをしないチーム
FCカーニョ:菊池一典監督

サッカー選手経験が無いからこそ、先進的で合理的なサッカーをいち早く取り入れる。
自分の目で世界のサッカーを体感するため、幾度となく南米やヨーロッパに渡航。
GKがスローイングするスタイルを14年前から実行している稀なチーム。
マスクを付けての出場など、様々な「縛り」を与えて選手の強化を実現。
聖和学園の波田野選手など有力選手を多々輩出。

まずオランダサッカーを目指しました。

しかし、これは選手の能力に依存する部分が大きいなと思い、他のモデルを探しました。
そこで見つけたのが、南米のサッカーです。

当時、トヨタカップでACミランとボカジュニアーズが対戦し、
ボカジュニアーズが勝利したということがありました。

最強を誇ったACミランを南米の小さな選手達が倒す姿を見て、
これなら日本人でもできるのではないかと考えたのです。

それが、ドリブルとショートパスを重視するようになったきっかけです。

当時、大変強いチームを育成することはできたものの、同じチームの他学年中と比較すると、
完全に異質なプレイスタイルとなっていました。

尚且つ、私は学年を考慮せずに実力主義で選手を起用するので、
他の学年の選手や保護者からの不満がありました。

そうなると、他の指導者も含めた周囲の大人にはおもしろいことではないので、
私を受け入れないような流れになりました。

そこで、私はそのチームを辞めることにしました。
私としては、所詮はボランティアで指導をやっていただけなので、もうここで終わりだなと思っていました。

しかし、そう思っていたら、私が担当していた学年の生徒も、私と一緒に辞めてしまったのです。
そして、私に教えて欲しいと言ってくれました。

その時に初めて、自分のチームを作ろうと思うようになったのです。

これらの経緯は、サクセスストーリーのようなものではなく、
私が選手の資質を伸ばしたいと考えていたことが、
そのチームという枠組みでは実現できなかったという捉え方
を今ではしています。

劇的に強くなった理由はなんでしょうか?

主に2つあると思います。

1つ目は、海外サッカーを見て「おもしろい!」と思ったものを、
そのまま指導に取り入れたこと
ですね。

まだ、練習方法などが確立されていない時代だったので、
より実戦を意識したものになっていたのかなと思います。

2つ目は、基礎練習を効率よく行えたことですね。
2学年を担当していたので、1.5時間しか指導できません。

そこで、選手達が常にボールを触って練習している状態を作るようにしていました。

一方、他の指導者は、型にあるような練習を、時間をゆっくりかけて行っていくので、
実質的にボールを触る機会に大きな差がつきました。

これらが、差をつけることができた理由かなと思います。

基本的には変わりません。

私が練習や指導方針を考える時は、まずどんな情報でも積極的に入手します。

そして、それらの中から自分なりに有効だなと思える理由があれば、
アレンジして取り入れていきます。

また、練習の仕方も私としては普通のことをやっていると思っています。
バケツを使った練習をすることもあり、もしかしたら周囲の指導者からは変わっていると思われるかもしれませんね(笑)

しかし、そういった練習も、私なりに合理的だと思ったことを実践しているまでです。
奇をてらうためにやることはないですね。

独自のスタイルなどがあったのでしょうか?

そうですね。キーパーがパントキックしないスタイルは、かなり変わり者だと周囲から言われました(笑)

今でこそ、バルセロナなどがキーパーのスローインから組み立てていくようになったので、
普通のスタイルとして認識されるようになりましたが、当時はそんなことはありません。


14年ほど前は、どこのチームもキーパーが手でボールを持てば、
次はパントキックが来ると分かっているので、
一斉にセンターサークル付近でボールを待つというスタイルでした。

しかし、私は自ボールにして仕掛けることが重要だと思っていたので、
当時からキーパーがディフェンスにスローインで渡すという戦術でした。

周囲の指導者は驚いていましが、実際にそれで試合を有利に進められたので、
私としては「当たり前のこと」として行っていましたね。

私には選手経験が無いからこそ、こういったことを真っ直ぐに考えられると思っています。

もし、選手をやっていたら、「普通は」という考え方を身についてしまい、
出来なかったのかなと思いますね。

精神的な面では、どのようなことを教えていますか?

「命までとられないんだから、思いっきりいけ」と伝えています。

相手も本気の真剣勝負ですから、時にこちらの実力が上回っていても、
相手に負けることだってあります。

そこだけ見ると悔しいのですが、これは逆も然りです。
格上に、こちらが勝てることだってあるのです。

そのため、子供達には、目の前の勝ち負けにビクビクせずに、
思いっきりやれという言い方をしていますね。

一生懸命やって良い結果が出ないのは仕方ないですが、
過ちは二度と犯さないように言っています。

これは、サッカーに限らず、人生においても同様だと教えています。


勝ち負けへの考え方は時に反発を生むことはないのですか?


もちろんあります。
特に、保護者は子供を通して楽しみたいと思っているところがあるので、
どうしても負けるとおもしろくないのです。

しかし、私は常に子供が主役だと思っているので、子供ためではない、
つまり保護者のためにサッカーの指導をするというような考えはありません。

必要であれば、しっかりと保護者説明をしますし、多くの方はそれで分かってくれますね。
保護者に毎年のように理解してもらうのは大変なことですが、
これは私のポリシーとして貫いていきたいところですね。

指導者のポリシーとしてお持ちのものを教えてください。

指導者は「感性の切り売り」だと思っています。

世の中には優秀な指導者も本当に数多くいますが、
それを他の指導者が模倣しても必ずしも上手くいきません。

それは何故かというと、そこまでの感性を持ち合わせていないからです。

私も、他の指導者から積極的に学びますが、あくまで自分に落とし込んで考えるようにしています。
そうすることで、自分の感性の中から指導に繋がっていきます。

このような感性を磨くために、「良いもの」を経験することも大切だと思っています。

素晴らしいサッカーや、自分とは異なるスタイルを目の当たりにすることで、
指導者の感性の幅が広がる
と考えているのです。

信念を貫いていると、時に揺れることはないのですか?

無いとは言えませんね。
常に自分の思想や方針を維持し続けることは大変難しいことです。

本当に良いものが支持されるわけではないのが世の常です。
自分が貫いていることを、批判されると挫けそうにはなりますよ。


でも、幸いなことに、私と同じ様な考え方としているチームや指導者はいます。
そういったところを訪問して、自分の位置を再確認することはありますね。

そこで、自分を取り戻して、大会などではポリシーを貫きます。

例えば、最近参加した大会は、市長が見学に来るような大会だったのですが、
「左足縛り」「自陣はドリブル縛り」「相手陣ではドリブル以外は3タッチ以内」「シュートは2タッチ以内」などでやっていました。

こういうやり方をしていると、試合では観客がコートを囲むくらい集まることが多いです。

その時も、「自陣でドリブルして大丈夫なの?」といった声があがりますが、
実際にそれで相手を崩すのでおもしろがってくれたのかなと思いますね。

そういったように、通りすがりの人でも「おもしろいね」と思ってくれるようなサッカーをやりたいですね。

しかし、こういった「縛り」は、ある意味で選手を楽にさせているところもあります。
見方によっては、考える範囲を狭めているわけですから。

そして、どこかのタイミングで「縛り」を外すのです。

そうなった時に、何が出来るのかなと考えるのが大切ですし、
広い選択肢から選ぶというのは非常に難しいことです。

意外と、人間は「好きだけど苦手」とか「嫌いだけど得意」とかいったようなことがあるので、
選択肢を選ぶのは難しいのです。

そこで、選択することの大切さと難しさを気づかせるのも指導者の務めかなと私は思っています。

今後の目標をお聞かせください。

高校選手権や天皇杯に出場できるような選手は輩出できたので、
やはりプロのサッカー選手を育成してみたいなと思いますね。

しかし、これには運も左右します。

日本にはサッカーが上手い選手はたくさんいて、それこそ技術ではプロ並みの選手も多いです。

しかし、実際にプロになるのは一握りです。
そんな難しい課題だからこそ、実現してみたいですね。

プレイの面では、カーニョの由来である「股抜き」を大舞台で涼しい顔で決められる選手を育てたいですね。

やはり、今の日本の選手にそういった選手はいません。
でも、世界のトップレベルでは、緊迫したところでそういうことをやれる選手がやはり活躍しています。
是非、そんな選手を輩出したいですね。

以上

シェアさせていただきました。
Enjoyサッカーなべ
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