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zoom RSS ディエゴ・シメオネ『シメオネ超効果』を読む:アトレティコの闘将は選手に自信を植え付ける

<<   作成日時 : 2015/09/11 21:01   >>

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ディエゴ・シメオネ『シメオネ超効果』を読む
:アトレティコの闘将は選手に自信を植え付ける


いま最も気になるサッカー・クラブはどこかといわれれば、アトレティコ・マドリード。

昨シーズンはバルセロナを振り切り、スペインリーグ(リーガ・エスパニョーラ)の王者、
今季はレアル・マドリードを相手に無敗。

この快進撃をもたらしたのがディエゴ・シメオネ監督。

この本の帯にもあるように「シメオネはなぜ、
1/4の資金力でレアル・マドリーとバルセロナを倒しスペイン王者」になれたのか、というのは謎だった。

チェルシー、インテル、レアルマドリードなどビッグクラブを引き継いで王者となっているモウリーニョとは違う。
アトレティコを引き継いだときはどん底といっていい状態だったし、クラブが実績をあげ、注目を浴びた選手たちは次々と出て行く。

今季のアトレティコにしてもジエゴ・コスタもクロトワが去り、その前はファルカオが出て行った。
それでも勝ち続けているところが強い。


この本、シメオネ語録と言ってもいいもので、シメオネの話で構成されている。
それが良さでもあり、物足りなさでもある。

インタビュー形式のほうがアトレティコとシメオネ采配にもっと踏み込んで聞ける気もするし、
共著にせよ、ゴーストライターにせよ、

シメオネのからの聞き書きを1冊の本に再構成し、
周辺事情なども書き込んだ物語にしたほうがもっと面白いし、わかりやすいように思える。

その意味で、ちょっと食い足りないというか、
(アトレティコの勝利、躍進がドラマチックな割に)盛り上がりを欠いた本ではあるのだが、

それでも、シメオネ采配の一端がわかって面白かった。
メンタルの強化にかなり力を割いている。

スペインリーグの2強、レアルマドリードとバルセロナというのは、
戦って勝てないよね、と相手に思い込ませているところが勝利の一要素でもあり、
その心理的な壁を乗り越えることが大切なんだなあ、と改めて思う。

技術面はもちろんだけど、そうしたメンタルの強化があって、
今のアトレティコがあるのだなあ。


 で、目次をみると...

第1章 逆境の乗り越え方

第2章 リーダーの責任と役割

第3章 「勝ち」を続ける

第4章 人生とサッカー

第5章 私という人間

第6章 成功の日々(2013年5月〜2014年5月)

成功の日々は、リーガの優勝、チャンピオンズリーグでの準優勝までの話。

バルセロナ、レアルマドリード相手に、この結果はすごいよなあ。

この劇的な成功の割に、日本ではシメオネの名前はスペインリーグを放送するWOWOW以外ではあまり聞かないような気もするけど、変な話だなあ。

ただ、プレミアリーグなどでビッグクラブが不振に陥ると、必ずと言っていいほどシメオネの名前が上がるから、
評価は高いんだなあ。

シメオネが監督に着任する前のアトレティコは本当に不振のどん底だったからなあ。

それがカネの力にモノを言わせた選手の補強をせずに、ここまで強くなったんだから、
これはまさにリーダーシップの力だなあ。

気になったところをいくつか抜書きすると...

人生というのは立ち向かってなんぼだ。
隠れてはいては何にもならない。


決断をしなくてはいけないし、それによって周りからあなたがどう見られるかを考えるべきではない。
人がある状況に追い込まれた時、解決する唯一の方法は立ち向かうことであり、逃げ隠れすることではない。


うーん。日本に欠けるところかも、
この失うものはないというチャレンジ精神が大本にあるのだなあ。

集団を口説く能力はとても大切だ。

彼らを自分の思う方向へ導き、都合が良いと考える状況へ導くため、
あなたの言葉とあなたの行動で説得する。

これがその後に成功するための最初の足がかりとなる。
グループはあなたと一緒にいて、あなたのことを信じなくてはならない。

もしあなたのことを疑い信用しなければ、
前途には問題が現れることになる。

信頼されるリーダー。
それが難しいんだろうけど。

選手をどう育成するか。

私は常に選手の長所を伸ばし、短所が出ないようにしたいと思っている。
監督の中には欠点を矯正することに練習時間を割く者がいる。

だが、私はそんなやり方は好きではない。
なぜなら、それでは逆に欠点を目立たせるだけだからだ。


選手は自分が得意なことをやればいい。
そうすれば自分を実際よりもより良い選手だと思い込むことができるだろう。

こういう考え方が選手を伸ばし、その結果、グループの利益にもなる。選手たちが強靭で、
意識を高く持ち、チームの中での自分の重要性を把握している時、チームは必ず上昇する。


クラブの未来は選手に懸かっている。
この当たり前の事実が実践されることは少ない。


香川はマンチェスター・ユナイテッドからクロップ監督のドルトムントに戻ったが、
移籍情報の中にはアトレティコの名前もあった。

シメオネの言葉を読んでいると、シメオネのところに香川が行っていたら、
どうなっていたかと考えてしまうなあ。

日本代表の監督にシメオネなんていうのも夢だなあ。
本人はアルゼンチンの監督になりたいんだろうけど。

アトレティコはビッグクラブを相手にした圧倒的に不利とされた試合に勝つ。
チェルシーとの対戦を前にした時のこんな言葉がある。


私の仕事は次のことを意識づけることだった。

必ず試合に勝つチャンスはやって来る。
どんなチームにも絶対、はない。。

必ずミスをする。そのミスにつけ込まなくてはならない。
たとえ百に一つの可能性でも、それにしがみつかなければならない。



優勝候補も1年に1日は悪い時がある。
それがたまたま君たちと試合する日かもしれないじゃないか。

反対に、我われは選手として相手に劣っていても、
シーズン最高のプレーができるかもしれない。


その可能性は、最高の自分を出せると信じている限り君たちの手の中にある。
だからこそ、君たちは試合を自分たちのものにできるのだ。


うーん。
やっぱり日本代表の監督になってほしい。

反対に、こうした精神の監督が相手にいたら、アジアカップの時のように、
ワールドカップのアジア予選は簡単なものじゃないということだなあ。


アトレティコはなぜ強いのか。

アトレティコで我われが勝利し続けていられるのは、監督のやることが的中しているからだけではなく、
グループが考えを一つにして動いているからだ。

 このクラブでは全員が「一試合、一試合」を口癖としている。
私がやって来た時に伝えたこの原則から外れる者は誰もいない。

遠くの目標は持ちたくない。目標は常に次の試合なのだ。

来月の試合や別のコンペティションの決勝のことを考えるべきではない。
少しずつ進まなくてはならない。

最後にタイトルと決勝を手に入れる、これが唯一の方法だ。


一試合、一試合...。
テニスの錦織選手もそう言っていたなあ。

マイケル・チャンもそう言っていたのだろうか。

これは競技だ。
良いプレーをした者が勝つのではなく、自信を持ってやっている者が勝つのだ。

チームに自信を持ってプレーしている者が多ければ、
良いプレーをした者が多いチームよりも勝つ可能性が高い。


私の決まり文句の一つに、努力には交渉の余地がない、というのがある。
私だってチームが毎週スペクタクルな試合ができればいいな、とは思う。

しかし、それは不可能。
ただ、全精力を尽くすことは要求できる。


もちろん、良いプレーをするだけでなく、そこに心と力を注ぎ込めば、
でき上がったものは比べ物にならないほど素晴らしくなる。


やっぱり日本に来てほしい。
でも、サッカー協会が好きなのは、スペクタクルな美しいサッカーかな。

 して、こんな言葉...

重要な試合で格上の相手を前にしながら、エネルギーは我われの味方だと感じることは珍しくない。

こうした試合は、日々戦い、努力しながら日の目を見ることのない大勢の人たちに対して
「やればできる」「自分の居場所はある」ということを披露する場
であると思う。

努力、バランス、チームとしての力、相互理解、
個人の粘り強さなどによって状況は変わり得るのだ、と。


これだから、この魂がこもっているからアトレティコのサッカーは感動的なのだな。
サポーターが熱狂するのはわかるし、そればかりか、昨季の最終節、バルセロナのホーム、カンプ・ノウでアトレティコが優勝を決めた時、バルセロナのサポーターたちが拍手で迎えた理由もここにあるのだなあ。


バルセロナの猛攻をチーム一丸となって防ぎ、ゴールを守る姿は泥臭く、
美しいというわけではないけど、心を揺さぶった。そこにシメオネの思いが詰まっているからだなあ。


シメオネはこんなことも言っている。

私の考えるスタイルからすると、我われのプレーはスペインサッカー特有のあの見目麗しいものとは異なる。

我われはバルセロナとスペイン代表が成し遂げたものを愛しているが、
「違う方法で勝つことができる」と私はこのクラブにやって来た初日に言った。なぜなら、
絶妙なボールタッチを3度続けることは非常に困難であるからだ。


守備を覚えるのは簡単だとも言われる。
だが、簡単ではない。

もっと言えば、大半のチームの守備は酷い。
良い守備をすることが難しいのは、それがチームとしての非常な努力、
メンバー間の高い相互理解、チームの目的に応えられるフィジカルコンディションを要求するからだ。

だからこそ、アトレティコ・マドリーがそうしたように
「これだけではない、もっと別の勝ち方があるよ」と提案するチームが、
世界のサッカー界には少なかったのではないか、と思う。


日本はスペインサッカーのティキ・タカ*1大好き人間が多いけど、これをどう読むのだろう。

守備軽視の風潮も強いが...。サッカー協会が誰を日本代表監督に連れてこようとしているのか、
気になるなあ。シメオネの「別の勝ち方」をどう見ているのだろう。


ともあれ、シメオネ監督はなかなか魅力的な人物です。
この本では、どのように自信をもたせるか、モチベーションを高めるか、というメンタル面の話が目立つが、
今度はアトレティコの「別の勝ち方」を戦術面から分析した本を読んでみたいなあ。

以上

勉強になります。なべ


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