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<<   作成日時 : 2014/10/21 23:24   >>

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アヤックスが改革するジュニア年代の指導法とは?

■オランダ育成年代の問題点

ここ数年のオランダの育成年代について、アヤックスとして下記の3点をアカデミー内だけではなく、
オランダサッカー全体の問題として深刻に受け止めています。

1.基本的なテクニックと運動能力の低下

2.ストリートサッカーとフットサルの文化の衰退

3.過去10年間のオランダの育成年代の指導メソッドの流失と、
ベルギー、スペイン、ドイツなどの国々の育成年代の台頭

現在のオランダサッカーの国際的なレベルは、決して低くはありません。

2010年のワールドカップ南アフリカ大会では決勝まで進出し、
先のブラジル大会では3位になりました。

ただ、近隣のサッカー大国のさらなる発展やクラブレベルでの結果を見ると、
ここ数年のオランダサッカーの停滞は無視できません。

これには、国の大きさ(人口の数)や経済力などその他の要素も大きく関わっていますが、
これまで以上にオランダサッカーの国際的なポジションをつかみ取るためには、
この問題が現実になる前に対処する必要があると考えています。


そこでアヤックスでは、まず第一にジュニア年代の指導プログラムの改革を進めてきました。

その最大の理由としては、みなさんがご存知のように12歳ころまでに身に付けた動作は、
その後、年齢が大きくなっても失われることがないこと。

逆に、この年齢までにどれだけ子どものスキルを拡げてあげられるかで、
その後の選手としてのクオリティーがおおよそ決まってしまうという2点です。

アヤックスではジュニア年代のチーム数が2倍になり、
今までパートタイムだったこの年代のコーチがほぼフルタイム契約に変わり、
さらに多くの各部門の専門家が新たに加わりました。

つの改革ポイント

■1.ボールのサイズ

オランダでは、従来ジュニア年代でも5号サイズの軽いボールを使用しています。

ただ、この年代の子どもたちにはサイズが大き過ぎて、
もちろん個人差はありますが子どもによっては膝の高さまできてしまい、
サッカーを始めたばかりの子どもたちにとって楽しさを削ぐものです。

基本テクニックの習得には、小さなボールの方が子どもたちにとって扱い易く、
成功体験が多くできることでより楽しく、

ボールを当てる面が小さいのでより正確なボールタッチが必要となるなど、
集中力が続かないこの年代の特徴には適しています。

選手の成長に合わせた年齢別カテゴリーによって、
試合が行われるフィールドの大きさや人数などが変わるのに、
なぜ今まで年齢別のカテゴリーでの"ボールの大きさ"を変えてこなかったのかは不思議と言えます。

アヤックスでは、子どもの成長に伴いその時に適したボールを使用します。

また、トレーニング中にテニスボールやリフティングボールなどさまざまなサイズのボールを使い分けることによって、ボールタッチの強さや方法などを毎回適応させることによって、
選手たちにより繊細なスキルを身に付けさせることを目的に実践しています。


■2.さまざまなフィールドでのトレーニング

オランダでは、ここ10年の間にプロチームやアマチュアのクラブ問わず、
人工芝のフィールドが急速に導入されてきました。

最近のオランダサッカー協会の規則では、
アマチュアクラブは最低でも2面の人工芝のフィールドを持つことを定めています。

ここでの問題点としては、人工芝のフィールドではボールがあまりにも規則正しく転がり、
また弾むことによって子どもたちのボールを扱う際のコーディネーションの発達にはマイナスです。


アヤックスでは、この問題を解消するために、石畳の上や体育館、
または芝のフィールドなどさまざまな種類のフィールドで行い、

不規則に動くボールをコントロールすることでコーディネーション能力やアスリートとしての身体的な能力の開発や発達に最適だと考えています。

動きのスキルやボール扱いのスキルについて、アヤックスでは従来から行われているトレーニング内容に加え、
今回ご紹介しました「さまざまなボールのサイズ」や「さまざまなフィールドでのトレーニング」を導入して子どもたちのコーディネーションやテクニックに新しい負荷を掛けています。

それだけではなく、やはり現在では失われてしまったストリートサッカーのクラブ内での再現があります。

子どもたちがお互いに自由に、いろいろな環境でサッカーを遊びの中で学んできたことが
この年代の子供達には一番良いと考えています。

そこでは、コーチはあくまでもファシリティーという考えで、
子どもたちが率先してトレーニングできる環境作りを目指しています。


Lokken(ロクン)という考え方の導入

Lokkenとはオランダ語の動詞で「ロクン」と発音します。

"相手をおびき寄せる"という意味があり、
これはアヤックスのコーチが頻繁に使うサッカー用語の1つになっています。

具体的にどのような考え方なのか、順を追ってご説明します。

@チームがボールを持っている攻撃の際、特に自陣から敵陣へのビルドアップで行います。

ADFラインでボールを回している際にMFやFWの選手が、お互いにコミュニケーションを取り、相手をおびき寄せるポジションを意図的に取る。

*オランダでは、サッカー用語である"コミュニケーション"について、お互いに指示・コーチングをするという意味で使うのではなく、味方同士がお互いの動きを補完し合うという意味で使います。

B次に、そのボールを受けるためのポジションチェンジやフリーランニングの動きに対して、相手選手がそのままマークしてくるのか、それとも、マークしないのかを認知して、その先のボールの進め方を判断していきます。

C相手の選手が各ポジションで通常行っているチーム内での役割(ボールへのプレッシャーを掛ける、カバーリング、通常のマークの受け渡しなど)をこの動きで変えさせることで、相手守備のブロックを混乱させ、その中で最適なゴールへ直結する判断を実行します。

Dボールから近い選手だけではなく、遠くにポジションを取っている選手も積極的にポジションを変えて、自分だけではなく、周りの選手が数的優位になるように参加する。

E最終的には"ドミノ崩し効果"を狙います。
常にイニシアチブを取り相手を対応させることによって、数的優位な状況(2対1の状況)を全ての局面で維持し、相手DFが対応できない状況を意識的に作り出す。

どんな選手が求められているか?

フィールドのどこで、どの選手が有効なポジションにいるのかを認知して、
それを利用する判断ができる選手の育成が、アヤックスでは攻撃時の重要な目標になっています。

サッカーのプレースピードが上がっているモダンサッカーでは、
ボールを持っている選手がフィールドの選手全員を把握することは難しくなってきているのも事実です。

そこで、チームとしての戦術に関する約束事をジュニア年代から少しずつ覚え実践することが大切だと考えます。

繰り返し実践することで、より早くより正確にプレーすることができるようになり、より先を考えた、
より有効的なゴールへ結びつく判断やハンドリングができる選手の育成が可能となります。

また、「チームを作る=約束事を決める」とオランダでは考えられています。

ただ、この考え方に対して、選手の主体性や創造性が欠けていると考える方もいらっしゃるかと思います。
その部分がないとは言えません。

ただ、プレースタイルや細かな約束事が確立されてないチームで、
サッカーを知らない選手に対して「考えなさい、判断しなさい!」と、強要することも良いとは言えません。

この方法でサッカーを実践できない選手はトップチームへは上がれないということです。
そこには、良い悪いという考えは存在しません。

なぜなら、このスタイルやフィロソフィーがアヤックスであるからです。

アヤックスのトップチームで活躍した選手が、その後どんなキャリアを歩んでいるかをみると、
指導方法の正しさが見えてくるかと思います。

その多くが、ヨーロッパのあらゆるプレースタイルに適合しています。

日本人の特徴でもある、"何度でも繰り返すことができる"ボール扱いが上手い選手が増えてきているなか、

次のステップとして、アヤックスで行っている様なチーム戦術に関して
「チーム・組織を重んじる」や「約束事を正確に実践する巧みさ」などの特徴を発揮することで、

より多くのサッカーが上手い選手の育成について、働き掛けられると確信しています。
日本の育成現場でも「ロクン」というサッカー用語が使われることを…


以上 ご参考までに…

Enjoyサッカー なべ


****************************


以下 ある記事から抜粋  

U-16とU-19日本代表が各アジア予選での敗退を受けての考察から

南野らが育った時代はすでに人工芝グランドが当たり前になっていて、
ボコボコの土や草むらのグランドでボールを蹴ったことは非常に少ないはず。

となると、アジアの荒れたピッチでは思うような動きができなくなる。
その傾向は今月14日のブラジル戦(シンガポール)で惨敗した日本代表も顕著だった。

同じ砂場のようなピッチでネイマール(バルセロナ)やオスカル(チェルシー)らが抜群のボディーバランスとボール扱いを見せている傍らで、日本の選手はコントロールミスを何度も犯していた。

今後は少年のうちから状態の悪いピッチでトレーニングをさせる機会を設けるなど改善策を考えていかないと、
アジアの壁はそう簡単には破れないだろう。


多彩な代表選手選考を行っていくことも肝要だ。

日本では「技術が高く、守備もできて、攻守両面でチームに貢献できるオールラウンド型の選手」というのが最も評価されるが、そういうタイプのプレーヤーが必ずしも決定的な仕事をしてくれるとは限らないし、A代表へと確実にステップアップできる保証はない。

現在のアギーレジャパンを見ても、1トップのレギュラーをほぼ手中にした岡崎慎司(マインツ)やDFの一角を占めることが有力視される塩谷司(広島)は10代の頃に日の丸をつけた経験が皆無だ。

彼らのような泥臭いタイプはトレセンなどで見過されやすいのかもしれない。

日本サッカー協会が出している指導指針に準じたトレーニングや選手選考を進めることも大切ではあるが、
選手の可能性はどこに隠されているか分からない。


それを念頭に置き、画一化された視点を変えていってほしいものである。
育成をテコ入れしなければ、日本サッカーの未来の発展はない。

そのことを今一度、強調しておきたいものだ。

以上 元川悦子氏談

共感 なべ





■2種類の提言

環境やシステム面で日本が不十分である点に関しての提言。

もう1つは、個人が今からでも始められるような、小さな一歩としての提言。

提言が実現できたときの効果でいえば、圧倒的に前者の方が影響力が大きい。
それは誰もが分かっていることだと思う。

しかし、それはいち読者からすれば雲の上の話であり、
「理屈は分かるがそれは個人としてはどうしようもない」というのが実感値だと思われる。

もちろん、変わりたいと思わなければ環境もシステムも変わらないので、
声をあげていくことは大事なのだけれど。

一方で、全体から見れば効果は小さいかもしれないけれど、
個人レベルで考えたときに行動に移すヒントになるのは後者の方である。

「個人から始められる提言」は
「育成年代の指導者が目指すべき方向性を探る」に集約されている。

その中から特に印象に残った点は?

■育成年代における戦術指導はどうあるべきか

日本の指導でスペインと比べて圧倒的に足りないと感じているのが戦術指導だという。

戦術というと育成年代には早すぎるという意見もあるが、
戦術を「駆け引き」と捉えた上で…

「相手との駆け引き」や「状況判断」が戦術であるということ。

サッカーは個人スポーツではなくチームスポーツであるため、
一人で相手と駆け引きするのではなく、
チームメイトと力をあわせて相手チームと駆け引きをする必要があります。

(中略)


プロでも小学校低学年でもこの戦術の基本に変わりはありません。

「相手との駆け引き」は幼稚園児でも十分に理解できるし、
「仲間と協力する」ことも幼稚園児になれば理解出来ます。

その上で、駆け引きをするために段階的にサッカーの原理原則を教えていくこと。
この指導をないがしろにしてテクニックに奔走していてはいけないとのことである。


最新のトレーニング理論ではどの指導者も語っている。

ジュビロ磐田の黄金期を支えた鈴木政一氏は『育てることと勝つことと』(筆者のレビュー)の中で

「判断力」の向上こそが指導の中心にあるべきで、
年齢ごとに到達すべきレベルを示した上で判断力の重要性を説いている。


判断力とはすなわち駆け引きの基本になるものである。

しかしやはり街クラブレベルでは浸透していない、
もしくはやり方が分からないということなのかもしれない。

単に「バルセロナのようなチームを目指したい」と言っても無理があるわけで、
身の丈や選手の特徴を踏まえた上でトレーニングスタイルを次のようなポイントを踏まえて構築することが…


・好きなプレースタイルのプロチームを見つけ、そして試合をたくさん見る

・優先順位を明確にする(例:勝利よりも試合内容を優先)

・好きなトレーニングスタイル(を実践している指導者)を見つけ、そしてたくさん見学する

・書籍や指導者仲間との情報交換等を通じて、好みの練習メニューを見つける


■大切なことは判断のポイントを教えるということ

指導者に常につきまとうジレンマとして、どこまで教えてどこから教えないのか、という点がある。

判断力を養うということはプレイヤーに判断をさせる環境を与えるということに他ならない。

しかし全てをプレイヤーの判断に委ねていてはもっとよい判断ができたかもしれない
ポイントに気づかないまま過ごしてしまうかもしれない。


自主的な選手、判断力のある選手を育てるためには、
最初から「判断しろ」と言っても不可能です。

なぜなら、そのための判断材料も戦術的な知識もない状態では、駆け引きはできないからです。


はじめは判断のポイントになるような具体的な指導をしていき、
判断材料を揃えた上で「考えろ」という指示が噛み合ったときに自主的な選手が生まれる、という順番である。


あくまで最終到達地点は自主的に駆け引きできる選手を育成することであり、
そのために必要な判断ポイントは教える、と。

指導者の考える通りのプレーをさせて試合に勝つことが目的ではないので、
そこを見誤ってはいけない。


また、ボトムアップ理論と呼ばれる「教えない指導」に関しても…


トレーニングスタイルの確立にも関係してくる提案として、「教えない指導」が挙げられます。

これは日本人の気質に合った、日本独自のスタイルと言えるでしょう。

その「先駆者」的存在でもあり、広島観音高校を全国区の強豪校に育て上げた畑喜美夫先生(現安芸南高校)の「ボトムアップ理論」(教えない指導法)は、指導者不足の日本の育成環境にとってとても興味深いアプローチであり、私は最適な方法の1つになり得ると考えます。

指導は理論だけでなく具体的な方法とともに学習しないとなかなか理解が難しい。

■こうした草の根的な提言が日本サッカーを変えてい

街クラブレベルの指導と日本代表を強化することは次元の違う話という意見もあるだろう。

しかし、そこがつながっていると考えて草の根的な活動で駆け引きのできる選手を1人でも多く育てることが、
日本という国がサッカー大国として名を馳せる下地になると信じる方がなんともロマンがあって良いではないか。


日本はそもそも教育環境からして詰め込み型と言われ、
それが創造性やイノベーションを阻害している
という意見もある。

それが、サッカーというスポーツを通じて教育の現場では教えられない大切な判断力を養うことができるとなれば、すごくステキなことである。

以上

共感です。




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