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zoom RSS ドイツのW杯優勝はオランダ人のおかげ? 育成年代を変えた“テクニック・コーチ”

<<   作成日時 : 2014/08/04 21:00   >>

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ドイツが魅力的な攻撃サッカーでワールドカップ(W杯)を制した。

 かつてはドイツサッカーのことをテクニックがなく、フィジカルばかりで守備的すぎると軽蔑していたオランダ人だったが、最近はドイツの技巧に優れたサッカーを称賛する声をよく聞くようになった。

だが、そんなドイツサッカーの発展に1人のオランダ人指導者が大きく貢献していることはあまり知られてない。

 マルセル・ルーカセン、51歳。
オランダではまったく無名のコーチだが、ドイツではU−15からU−21代表チームのテクニック・コーチを務めるばかりか、ドイツサッカー協会の指導者育成エキスパート、そしてフリーランスのコーチとしてドイツや周辺各国のサッカーの質向上に務めている。


■育成の見直しでザマーから声が掛かる

ユーロ(欧州選手権)2000で惨敗したドイツは、自分たちは世界のトレンドから取り残されていることを痛感し、
育成の見直し、代表チームの再強化に取り組んだ。

04年からコンビを組んだユルゲン・クリンスマン監督、
ヨアヒム・レーブコーチは代表チームに攻撃志向のサッカーを取り入れ、
地元開催の06年W杯で3位という結果を出した。


 代表チームが守備的なサッカーから攻撃的サッカーに切り替わったことで、
ドイツサッカー界にフレッシュな風が吹いた。

ドイツ代表が攻撃的サッカーをするということは、
おのずと育成も攻撃的サッカーをするための選手を育てることにアクセントを置くことになる。


 すでにドイツサッカー協会はブンデスリーガのクラブにユースアカデミーの設置を義務づけたり、
21の地域トレセンを設置したり、コーチの再教育もしていたが、ユース育成に関してはまだ発展途上だった。

06年からサッカー協会のスポーツディレクターに就いたマティアス・ザマーは、
デュイスブルクやホッフェンハイムでテクニック・コーチをしていたルーカセンの評判を聞きつけ、

「一度会わないか」と電話をかけてきた。
それが08年のユーロが終わった頃だった。


「彼は口コミで私の評判を知りました。
ザマーは自らドリブルで中盤まで上がって行く素晴らしいセンターバック(CB)でしたから、
彼がアプローチして来たことはとても栄誉なことでしたが、個人的にはお互い知りませんでした。

彼はユース育成の新たなコンセプトが必要だと感じてました。
そこで『一度、年代別代表チームの合宿を見に来ないか』と私を誘ってくれました」


■優秀なタレントを育てられる指導者がいない


08年、ルーカセンはドイツU−16代表の4日間に渡る合宿を視察したが、その内容に彼は失望した。
初日の1対1はただ戦うだけだった。

11対11もただ練習のための練習で、選手を向上させる意図やサッカーのフィロソフィー(哲学)がなかった。
トレーニングの感想を聞かれたルーカセンはザマーとコーチたちを前に「すごくガッカリした。

これはもうアマチュア。
ドイツサッカーに値しない練習だ」と意見した。


そこにホッフェンハイムの選手が3人いたので、「お前、ここで何を学んだか?」と聞いたら
「何も学んでません」と言った。


 練習の改善点はいくつかあった。
相手のプレッシャーから抜け出すための動き、テクニック、視野の取り方がひとつもなかったこと。


パス、トラップの練習も味方との連動する動きがなかった。
そこでルーカセンは23人の選手を3つの小さなグループに分けて、細かく指導することにした。


「ここに来るのは15歳、16歳のドイツでベストな選手ばかり。
だから意味のない試合はせず、練習で細かなことを伝えたかった。

どの国にも優秀なタレントはいる。
しかし、彼らを育てられる指導者はあまりいない。
その結果、タレントの成長機会が奪われてしまう」


■シュバインシュタイガーの癖を矯正

その後、代表チームでレーブ監督のアシスタントを務めていたハンス・フリックを中心に、
ドイツサッカー協会は年代ごとにすべきことを整えていった。

U−16では国際レベルで求められるパス、トラップ、ビルドアップ、
U−17ではユーロ、W杯での試合を想定したチーム作りを行った。


「U−16で大事なのは国際レベルで求められるボールコントロール。
そして正しいスピードでパスを出すこと。

そのパスも、パスのためのパスではなく、しっかり意味のあるパスを出すこと。
そのためには受け手の予備動作やフリーランニングも必要。そしていかにダイナミックに動くか。

トラップの際の体の向きも重要。
正しいプレーを素早く選択するためにも、これらの要素が重要になってくる。


当時のドイツでは、各クラブはこうした細かなところを詰めてなかった。
そこで各年代の代表チームでやることになった」


 当時、すでに代表選手として活躍していたバスティアン・シュバインシュタイガーだったが、
彼には味方に近づいてパスをもらい、反転して前を向く癖があった。

ブンデスリーガではボルシア・ドルトムントがシュバインシュタイガーを狙ってプレスをかけ、
ボールを奪ってカウンターという戦略を取り入れた。


「そこで代表チームで、彼のボールの受け方を改善した。
味方に近づくのでなく、斜めに遠ざかるように動きながら半身をとって視野を広くし、
すぐにセンターFW(CF)の(ミロスラフ・)クローゼにパスを出すことができる」


 今ここで、シュバインシュタイガーという個人の動きが改善された上、
CFとの関係も生まれた。


ここからがルーカセン風トレーニングメソッドの大事なところだ。

■テクニックにもさまざまな意味がある

さらにCFがMFのシュバインシュタイガーからくさびのパスをもらうためには、
相手のCBのマークをかわす動きや味方トップ下との連携が必要になってくる。

もし、シュバインシュタイガーが「前へパスを出せない」と判断したらサイドバック(SB)、
CBへのバックパスも選択肢のひとつだ。


すると今度は逆サイドのSBはフリーになるための動きをしないといけない……。
ルーカセンは、シュバインシュタイガーという1選手の改善にフォーカスしてコーチング、

そこから周囲の選手(CF、トップ下)、それからチーム全体へと数珠(じゅず)つなぎのように練習へと落とし込んでいく。


「フリーランニングひとつで、他の選手のプレーの選択肢が3つ、4つと広がっていく。
だから、フリーランニングもサッカーのテクニック。

味方の選手にスペースと時間を与えるためには強いパスを出せば良いが、
受ける方もそれを止めるテクニックがいる。

しかし、それはボールタッチだけでなく、膝の力が適度に保たれているか、姿勢がどうか、体の向きがどうか、
選手1人ひとりを分析し、個別に指導する必要がある。


また、選手同士のコミュニケーションも大事。
首を振って、お互いにシグナルを出し合っているか、それがパスとトラップのコミュニケーション。


これができれば、視野の端に他の選手も入って来て、違ったプレーの選択肢が生まれる。
守備の選手にとって相手との距離の取り方も“ボールのないところ”でのテクニック」


もしかしたら、一見当たり前のことばかりがつづられているように感じるかもしれない。
しかし、W杯のブラジル戦におけるシュバインシュタイガ−の動きに注目しながらビデオを見直すと、

彼が決して相手を背にしてターンすることなくボールをさばき続け、
その周囲に多くのフリーランニングや予備動作が生まれていることが分かる。


ブラジルとの差は一目瞭然だ。
サミ・ケディラは自陣でターンして切り抜けるシーンがあったが、それもたった一度だけだった。


■トレーニング方法をクラブや地域に広める

決勝戦のマリオ・ゲッツェのゴールも、彼のしなやかなトラップと強烈なシュート、
その前のアンドレ・シュールレの突破とクロスがまぶたに焼き付くが、ルーカセンの話を聞いた後だと

素早いショートカウンターからのゲッツェのフリーランニングに目を奪われる。
これもまた、ルーカセンの言うテクニックなのだ。


「ドイツサッカー協会はドイツサッカーの選手育成、フィロソフィー、ビジョンの発展に責任がある。
私の仕事のひとつは各年代の代表チームの練習をし、1人の選手を改善してからチーム全体の動きを向上させること。

さらにトレーニング方法を各クラブや地域トレセンに広めること。
私は誰よりも試合内容や選手のことが見えているが、他のコーチは見えてない。

そこを指導することで私の練習メソッドを広めることができる」

 ドイツサッカー協会はユーロ2000の惨敗によって、
オランダ、フランス、スペイン、ブラジルの育成を参考にしたと言われているが、
世界のサッカー分析とドイツサッカーの向上は絶え間なく行われている。


例えばオランダサッカー協会がいかに各クラブと連携をとりながらタレントを取りこぼすことなく代表チームに引き上げていくか、「そのことは2000年より後になって視察した。

ドイツはオランダよりずっと大きいから地域トレセンの数も選手の数もずっと多い。
今ドイツはその量を質に変えないといけない」とルーカセンは言う。


「ボールのないところでの動きもテクニックである」

またオランダは国全体が“4−3−3”“攻撃サッカー”に統一されているが、
ドイツの場合、クラブによってやるサッカーがまちまちで、国として目指すサッカーを各年代の代表チームで作り直さないといけない。

しかし、彼らが模範を示すことで、ブンデスリーガもより攻撃的で、
ボールを支配するサッカーを目指すクラブが増えてきた。

「ブンデスリーガの質はもっと上げることができる。
試合後、監督たちのコメントを聞くと彼らは試合分析ができていないことが多い。

それは勝利へのプレッシャーから冷静に、現実的に試合を見られてないから。
それは采配ミスにもつながる。


しかし、チャンピオンズリーグでの活躍を見れば、ブンデスリーガは確実にレベルアップしている。
また、若い選手を積極的に抜てきする傾向も増えている。

その反面、これは私たちの責任でもあるのだが、19歳から21歳でトップチームデビューを果たすタレントが増えたせいで、年代別代表チームに彼らを呼ぶことが難しくなってきている。

それは良い面もあるが、彼らは自分たちのクラブのサッカーは知っているが、
U−23代表チーム、U−19代表チームの統一した考えを知らず、

将来のドイツ代表として問題が出てくるかもしれない。
協会はもっと各クラブと連絡を密にし、17歳以下の選手たちの代表キャンプを増やしていきたい」

 
 テクニック・コーチという肩書きから連想される、ファンタジスタのようなテクニシャン養成。
しかし、その実態は試合を分析し、

「ボールのないところでの動きもテクニックである」という視点から選手の欠点を改善し、
チーム全体を向上させる指導
だった。


「今回、ドイツは世界一になったけど、大事なのは10年後、15年後。
ドイツサッカーはまだまだ止まってはいけない」とルーカセンは語った。


以上

ご参考までに…

ドリブルも… パスも… 

そして、○○・○・ボールとコミュニケーションの大切さが大事ということ。

あとは、○○性も大切ということ。

すべては、Enjoyサッカーのために…

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