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zoom RSS 子どもが自主的にチャレンジするために必要なこと

<<   作成日時 : 2013/10/15 09:18   >>

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子どもが自主的にチャレンジするために必要なこと

【マンチェスターUの指導理論】

サッカーは子どもを大人にし、大人を紳士にする――。

現代サッカーの指導メソッドは、『コーチがプレーの手順を教え込む』という古い発想から、

『子どもたちに考えさせて自主的な判断ができる人間を育てる』という方針へと大きく変化しています。


ヨーロッパの強豪クラブ、あるいはJクラブなど、それぞれに指導方針の違いはあっても、

自分で考えられる選手を育てるという根本的な考え方は変わりません。


言われたことをこなすだけの指示待ち人間では、

広いピッチの中で刻一刻と変わる状況に対して柔軟にプレーすることができません。



サッカーでは選手1人1人が考え、状況判断をできる大人になることが求められます。

では、そのような選手を育てるためにはどうすればいいのか?

マンチェスター・ユナイテッドFCの育成コーチ、ケビン・ウォード氏の指導理論です。


■「〜ができるか?」と課題を問いかける

ケビン氏の指導セッションは、それほど特殊な練習メニューを用いるわけではありません。

基本的なメニューから徐々に実戦へと近づけていきます。

例えば以下のような大まかな流れになります。

四角形のエリアの中で他の人にぶつからないようにドリブルやパスを行ってウォームアップ

マーカーを置いてジグザグにドリブル

ドリブルにシザーズなど様々なフェイントを混ぜてステップアップ

守備者をつけて対戦形式にする

ミニゲーム形式へ


このような流れ自体は別段珍しいものではありませんが、

ここで大切になるのは、ケビン氏が選手に対してどのような声をかけて指導していたのか、ということ。

『選手にチャレンジをさせる』

『考えさせる習慣を早い段階で身につけさせる』
 と強調していました。

「ワンタッチでプレーできるか?」

「プレースピードを上げることができるか?」

「スペースに入ってパスを受けられるか?」


実際に指導セッションを行っている間、

ケビン氏は選手に対して数多くの「Can you play〜?」で始まる課題の問いかけをしていました。


どうすればワンタッチでプレーできるのか、

プレースピードを上げられるのか、

スペースでパスを受けられるのか、その手順や答えは教えません。



「こうしなさい」と命令するのではなく、選手に自分でプレーを考えさせ、悩ませるステップを大事にしているのです。

多少回りくどくなったとしても、このような小さな習慣の積み重ねが、将来的に自立した大人になるか否かの大きな差となって現れるのです。


■待ち時間を減らし、密度の濃いトレーニングを

ケビン氏が行っていた、一つのメニューを紹介しましょう。

画像



7つのマーカーを上図のように配置します。

まずは選手を2列作り、A→C→D→F→Gという順番でジグザグにドリブルするチームと、

G→E→D→B→Aとドリブルするチームに分けます。

これを往復しながら、シザーズを入れたり、インサイドターンを入れたり、

さまざまな動きを入れながら反復していきます。

そして徐々に対人練習、ミニゲームと、段階的に実戦に近づいていくようにステップアップします。


ここでケビン氏が強調していたのは、『選手の待ち時間をできる限り減らすこと』でした。


最近ではかなり少なくなったと思いますが、

昔のサッカーの練習では、選手が大名行列を作って順番を待ちながらシュート練習をするような場面が多く見られました。

シュートを打って、ボールを拾って、また行列のいちばん後ろへ……。


そのような練習では、選手のフィジカルや持久力が鍛えられず、

練習時間の割にチャレンジ回数が少なく、何よりも集中力が持続しないので気持ちがダラダラとゆるみがちです。


待ち時間をなくした密度の濃いトレーニングと、

待ち時間が多くて2倍の時間を使う密度の薄いトレーニング。どちらがいいのか?


ヨーロッパのサッカーの練習は、チームによって異なりますが、

基本的には試合時間に合わせた90分で行われています

(ただしミーティングやフィジカルトレーニング等の時間は90分に含まない)。


たとえば日本の部活が90分で終わるとしたら、ずいぶんと短い感じがしますが、

本当に集中して待ち時間のない濃い練習をこなせば、実は90分でも体や頭は相当疲れるし、

そこで十分なトレーニング効果が得られているというわけです。


では、それをどのように実現するのか?

ケビン氏の場合、ジグザグドリブルのメニューを行った後は、

A&B&C&Dと、D&E&F&Gの2つのひし形に分けて、

それぞれのエリアの中で1対1を連続するメニュー。

さらに次はB&C&E&Fの四角形を使って、

外周をドリブル競争、対角線にドリブルしてスイッチなど、

どんどんメニューの内容を変えていきます。

ここで注目するべきポイントは、

メニューとメニューの間で、マーカーの配置を動かす作業が最小限に抑えられていることです。


1つのメニューが終わるたびに、マーカーをいろいろと動かしたり、

コートを作り直していると、前述したような待ち時間とダラダラ感が襲ってきます。

そこでケビン氏は、選手に一切の待ち時間を与えず、

同じマーカーの配置のままでどんどんメニューの内容を変えられるように工夫しているのです。


選手は目まぐるしく変わるメニューに、即時対応しなければならないので、

体も頭も疲れる密度の濃いトレーニングになります。

しかもこれなら、町クラブのようにコーチの数が少ない場合でも、

最初にマーカーさえ並べておけば、効率的に選手を指導することができるでしょう。


何となく置かれたように見える7つのマーカーですが、実はこのような意図が隠されていたのです。



プレミアリーグのクラブは8対8を行うチームが多いのですが、

マンUアカデミーの場合、特にU−13辺りの年代は4対4を重視します(GKを入れると5対5)。

そこから徐々に年齢が上がるにつれて人数も増えていきますが、

マンUは4対4の練習の比重が多く、トップチームもよく行っています」


なぜ、マンUは4対4を重視しているのか? 理由は大きく分けて2つあります。

■少人数のゲームを行うことで技術を身につける

1つ目の理由は、少人数のミニゲームを行うことで選手1人1人のボールタッチ数を増やし、

技術をしっかり身につけるためです。

マンUの場合、他のプレミアリーグのクラブに比べて技術を重視しているため、

8対8のような大き目のゲームに移行するまでのミニゲーム練習を行う期間が比較的長くなっているのです。

さらにケビン氏は、選手の意識についても言及しました。

「小さなゲームでは選手が隠れることができない。ゲームはいちばん優れた指導者です。

私が選手をがんばらせているのではない。ゲームが選手をがんばらせているのです


大きなゲームであやふやになる個人のミスなども、4対4くらいの大きさではすべて明らかになります。

手を抜くことができません。

少人数のゲームを重要視する理由は、このようなところにもあります。



■最低限、サッカーの陣形に必要な人数とは?

そして、マンUが4対4を重視する2つ目の理由は、

『4vs4がサッカーの陣形を作るための最小単位』であるためです。

少人数のゲームなら2対2や3対3でも構わないはずですが、あえて『4対4』を選ぶのはなぜか? 

下のイラストを見てみましょう。


画像


4対4で4人をピッチ上に配置すると、上記のようにそれぞれがダイヤモンド型の陣形を作ることができます。

この階層の数がポイントなのです。

ピッチ上に4人がいれば、図のようにアタッキングゾーンに1人、ミドルゾーンに2人、ディフェンスゾーンに1人、

そしてそれらがサイドに線対称に散らばる陣形を作ることができます。

3段の階層が出来ているというわけです。

ところが3対3で、同じチームに3人しか選手がいない場合はそうはいきません。

画像


下側チームのように横幅を均等に割って1段の階層になるか、

あるいは上側チームのように1人を前へ出して2段の階層にするか。

いずれにせよ、3人ではピッチ上に3段の奥行きを作ることができないのです。


2段と3段の階層は大きく意味合いが異なります。


2段の場合は、自分の階層と味方の階層の間でのやり取り、

すなわち2人目までのパスや連係プレーしか行えず、個人戦術の範囲内で収まってしまいます。

チーム戦術として考えるためには最低でも3段が必要なのです。


例としてクサビのパスを考えてみると分かりやすいでしょう。

DFからMFを飛ばしてFWへクサビを入れて、そのボールをMFへ落とす。

こうしたプレーを行うとき、中間にいる味方MFを『飛ばしてクサビを入れる』というサッカーのビルドアップの発想は、

そもそも陣形に3段以上の階層がなければ実現しません。


さらに4対4ならば3段の階層を作りつつ、

左サイド、中央、右サイドとそれぞれ横幅を担当させることができるので、

守備時のスライドやオフェンス時のサイドチェンジなど、

4vs4はチーム戦術の入り口となる動き方を学ぶこともできます。



これらをまとめると、マンUの指導メソッドは、

●ボールタッチ数を増やして技術を高めるために、少人数のゲームを行う

●サッカーの陣形を作るのに最低限必要となる人数を確保する



この2つの最大公約数を取った結果、4vs4を重視する、という方向性にたどり着いたというわけなのです。

もちろん、ケビン氏や他のコーチたちも、指導を始めた20年前からこのような理論を完成させていたわけではありません。


「私が初めてコーチになったとき、いちばん最初のトレーニングには私1人しかボールを持って来ていませんでした。

そのため、ほとんどの時間は木に引っかかってしまったボールを木登りして取りに行くことに費やされました。

すると私たちは学び、次のトレーニングではみんなにボールを持って来るように伝える。

このように指導者も一歩一歩、成長していくのです」



みなさんの周りには、例えば小学4年生なのに6年生に交じってサッカーをするなど、

『飛び級』をしている選手はいますか?

子どもの成長スピードは人それぞれです。

早熟タイプなら飛び級も良いかもしれませんが、逆に晩成タイプの場合、

回り道をすることも時には必要になります。

周囲と比較してあせってはいけません。

個人の成長スピードに合わせることが大切なのです。


現在、マンチェスター・ユナイテッドのトップチームでは、

アカデミー(クラブの育成組織)出身の若い選手たちが活躍しています。


その中の1人、ケビン・ウォード氏の教え子でもあるセンターハーフ、トム・クレバリーも晩成タイプでした。

ウェイン・ルーニーのように若いころから大人のような体つきをしていた早熟タイプとは違い、

トム・クレバリーは回り道をしながらゆっくりと成長を遂げ、

見事、最終的にマンチェスター・ユナイテッドのトップチームへの昇格を果たしています。

彼は飛び級どころか、『カテゴリーダウン』を経験した選手でした。


■フィジカルが未熟だったトム・クレバリー

マンチェスター・ユナイテッドのアカデミーは、

9才から18才まで、1才ごとにカテゴリーを分けて練習や試合が行われており、

その中には飛び級をして、上の年代に交じってプレーする選手もいます。


「私は飛び級に関しては、技術があることはもちろんですが、

フィジカル面で体ができている選手を選ぶようにしています。

それはなぜかといえば、プレミアリーグはすごくフィジカルの厳しいリーグだからです。

体がきちんとできていなければ、あせって飛び級させず、選手に時間を与えるようにしています」
(ケビン・ウォード氏)

今シーズン、マンチェスター・ユナイテッドで試合に出場し、

2011年8月にはイングランドA代表にも初招集されたトム・クレバリーも、

そのような判断からケビン・ウォード氏に時間を与えられた選手でした。


「彼は技術がある選手でしたが、体ができていなかったので、

U−12のときにカテゴリーを一つダウンさせ、U−11でプレーさせたことがあります。

つまり自分よりも若い選手と一緒にプレーするということです。

彼は当時、非常にショックを受けていました。

しかし、それは才能や能力がないという意味ではなく、体の成長スピードが他の選手とは違ったというだけのこと。

事実、トム・クレバリーは今ではトップチームで活躍する選手に成長しています」


飛び級やカテゴリーダウンという考え方は、個々の成長スピードの違いを調整するための手段であり、

それ以上でもそれ以下でもないということを理解しておく必要があるでしょう。


■人を育てることに、あせりは禁物

子どもの成長を急かさない、という考え方は、ケビン・ウォード氏の指導の中にも現れています。

『ナイキ エリートトレーニング』では、参加した指導者の中から次のような質問がありました。

「子どもの場合、みんながボールを持ちたがる気持ちが強いため、

ボールの周りにワーッと人が集まって団子サッカーをする傾向があります。

どうすればサイドチェンジなどスペースを広く使う意識付けをすることができるのでしょうか

彼の答えは以下のとおりでした。


まずはウォーミングアップからパスを出させたり、スペースへ入るような動きを反復させておくことが必要でしょう。

そしてミニゲームを行うとき、左サイド、中央、右サイドの3つに分けたピッチを使います。

おそらく子どもたちは、どれか一つのスペースに入ってサッカーをしてしまうでしょう。

そこで問いかけるのです。

“残り2つのスペースを使えるか?”と。



大切なのは子どもに自主的にチャレンジさせること。

無理に“ワイドに開け”とは言いません。

こうした状況判断は、大人になるにつれて覚えていくものなので、

ゆっくりと、本人が自分で必要性に気づいていかなければ意味がありません。

あせりは禁物です」



以上  シェアさせていただきます。

なるほど… 共感! 池上さんとの会話で共通するものがたくさんあったので…

また、オランダで学んだことも… 『サッカーはサッカーをすることで上達する』

「ドリブルのためのドリブルにならないように…」

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