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<<   作成日時 : 2012/10/26 21:05   >>

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「強いチーム」ではなく「いいチーム」が人を惹きつける

〜チームは一つのファミリー。
けれど、ファミリーの一員でいるためには厳しい条件がある〜


スポーツキャスター・東北楽天ゴールデンイーグルス初代監督 田尾 安志

中日、西武、阪神と現役時代は俊足巧打の外野手として活躍。

新規参入の楽天の初代監督という重責も務めた田尾安志氏。

選手の育成は監督・コーチの手腕次第ということを肌身で感じてきた田尾氏に、

リーダーのあり方や組織のマネジメント、ドラフトや選手の育成方法などを…

◇他人より少しでも多く練習するために、望んでファームに

小学校6年生からリトルリーグ、その後もずっと野球をやってきましたが、

高校では甲子園に出られなかったし、大学も部員全員がベンチ入りできるぐらい小世帯のチームでした。

そのような環境でも私は日米大学野球で代表に選ばれたことで、

社会人野球やプロ野球の球団から誘いがありました。

その時に同志社大学の監督に言われたのは「指名されたら12球団どこへでも行け。

誘いのあった企業にはちゃんとお断りをしろ。

プロのスカウトと交渉する時は、球団を辞めた後の保障とか付帯条件は一切つけるな」ということでしたね。

今振り返ると監督が伝えたかったのは、社会人としてけじめをつけるということと、

退路を断って前へ進めということだったんですね。


中日は私をドラフト1位に指名してくれましたが、

「田尾はアンダースローの投手に対する交替要員」と監督が話している新聞のコメントを見てガクっと来ました。

そこから、甲子園経験者に負けるものか、交替要員に甘んじていられるかと、それを発奮材料にしました。


中日ではすぐに投手から野手に転向しましたが、学生時代はずっと投手だったので、

守備や走塁の基本ができていませんでした。

なので、自分から望んでファームでトレーニングを受けました。

みんなより早くグラウンドに行ってウォーミングアップや簡単な練習をしたりして、少しだけ人より多く努力をしました。


プロになったからには自分をアピールする必要があります。

企業でもそうだと思いますが、1年目の社員はなかなか「チームのために」なんて考えられません。

ただ、それは年数が経つにつれて少しずつ変わっていきます。

ある程度結果を出して、選手会長になってからは、チームのためにという気持ちが生まれるようになりました。

ただその思いが先走ることもありました。


後輩の牛島(和彦氏・現野球解説者)が、成績はいいのに給料がなかなか上がらないので、

社長の自宅まで行って「牛島の給料を上げてやってほしい」と直談判しました。

ですが、今振り返れば一選手として取るべき行動じゃなかったですね。


歳をとるうちにだんだん分かってきましたが、

プロ野球の球団といってもフロントはサラリーマンですから、立場もあるし、気持ちの余裕なんてないんです。

私は選手会長としてズバズバ言う方でしたが、言われる方の立場だったらたまったものじゃないですよね。


上に直言するにしても、言葉一つでニュアンスが変わってきますから、もう少し気を遣えばよかったな、

と今になって思います。


◇チームはファミリーだが、厳しく接する必要もある

現役引退後は解説者を経て、新規参入の楽天の初代監督に就任しました。

わずか1年でしたけれど、監督時代の経験は本当に得がたいものでした。


3年という契約でしたが、1年目は最下位になってしまうことは戦力からみて内心覚悟していました。

しかしその3年間でプロのレベルの中で戦えるだけの組織にするというのが私のミッション。

そのレベルにしてから次の監督に手渡すのが私の仕事だと定めました。


チームは一つのファミリーだと考えていました。

地元のファンの方々も私たちに向けて、ファミリーのように温かい声援を送っていただけましたが、

弱い1年目こそをぜひ見ておいてほしいとお願いしました。

2年目、3年目と必ず強くなっていきますからと。

自分の応援する球団がだんだん強くなっていくところを間近に見られるって、これほどファンとしては幸せなことはないですよ。


戦力外になりそうなベテランと、未知数の若手の混合チームでしたので、

どうやって強くしていくか悩みました。


2月のキャンプで選手全員を集めて「ベテランも若手も全部同じスタートラインでやるぞ」と宣言しました。

そしてどうやったら一軍でプレーできるか、その条件を具体的に示したんです。

先発ピッチャーなら2試合分きっちりゲームを作る、中継ぎや抑えのピッチャーなら、1イニングを3試合分抑えること。これが一軍昇格の条件としました。


来季もファミリーの一員でいたいのなら、必死で頑張ってほしい。

打ったら一塁まで全力疾走する。塁に出たら一球一球スタートを切る。

守備についたら必ず誰かをバックアップしてカバーする。

これはやろうと思えば誰でもできることです。

ヒットを打て、と言ってもなかなか打てないけれど、全力疾走やバックアップなら誰でもできる。

だから、それはきっちりやろうと。

それが、あれだけボロ負けのゲームをやっても応援してくださるファンに対する最低限の義務だと考えていました。


勝負の世界なので負けることはある。

しかし、野球の面白さは全力プレーからしか生まれない。そこが一番大切なポイントだと思いますね。


◇新人発掘は難しい。素質さえあれば正しい指導法で選手は伸びる

もちろんチームが強くなるには選手補強は欠かせません。

いい選手を補強することができるかどうかは重要です。

そのための手立ては若手育成・トレード・ドラフト・外国人獲得しかありません。

もうすぐドラフトですが、若い選手、とりわけ高校生の資質を見極めるのは大変に難しいことです。

私が監督1年目の時のドラフトではダルビッシュ有選手がいました。

私も興味があったのですが、彼は腰が悪いという話が伝わってきて採るのをやめました。

蓋を開けてみたら、あの成績です。わからないものですよね。


新人を選ぶ時は、まず「体が大きくて、足が速くて、肩が強い」選手を選べと私はよく言います。

肉体的な資質ばかりは、教えても変わりませんから。

ただ、後の技術はしっかりしたコーチがいれば鍛えることができます。

重要なのはやはり指導者です。


私もときどき少年野球教室に顔をだしますが、私が見るのは子どもたちではなくて、指導者。

指導のポイントを正しく理解しているのか、それを見ます。

もし迷っていることがあったらどんどん質問して下さいと。

指導者がきちんとしていれば、子どもたちはちゃんと育っていくものですよ。(談)



スポーツキャスター・東北楽天ゴールデンイーグルス初代監督
田尾 安志(たお・やすし)

1954年生まれ。同志社大学卒。
1975年ドラフト1位で中日ドラゴンズ入団。
その後、西武ライオンズ、阪神タイガースを経て、1991年引退後に、スポーツキャスターとして活躍。
2005年東北楽天ゴールデンイーグルスの初代監督に招聘されるも、1年で解任。
現在は「プロ野球ニュース」などを中心に野球解説を行う。バッティング解説の著書が多数ある。

以上

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